私たちは、自分が感じたことや見聞きしたことに対してさまざまな考え方をしますよね。
また、そのときの心理状態だけでなく、その人の性格によって左右されることも少なくありません。
しかし、少し視点を変えるだけで新たな考え方を見出すこともでき、ビジネスチャンスへの有効活用も期待できます。
ここでは、正しいリフレーミングの活用方法についてまとめました。
☆リフレーミングとは
「リフレーミング」とは、出来事の枠組み(フレーム)を変えて別の視点を持たせることをいいます。
また、それによって自分が幸せな状態になれることが目的です。
リフレーミングに関して「コップ半分の水」は大変有名です。
その状態を見て半分しかないという考え方はマイナス思考です。
しかし、それをプラスに捉えると、半分残っている水をありがたく感じられます。
また、リフレーミングは家族療法の中心技法のひとつですが、ビジネスシーンで活用することによって、対人関係を良好に保てるほか、営業成績アップにもつながります。
なお、リフレーミングには、プラスの意味を見出す「内容のリフレーミング」と、状況を変えて能力の発揮につなげる「状況のリフレーミング」という、二種類の考え方があります。
☆どんなときに活用するといいの?
リフレーミングはビジネスシーンでの有効活用が期待されています。
まず、目の前の出来事に対して、自分の気持ちを前向きにしたりモチベーションアップしたりする場合に役立ちます。
たとえば、人前で話すのは誰でも緊張しますが、有名人になった気分になるとむしろ気持ちが高揚してきますよね。
また、自分に自信を持ちたいときもリフレーミングがオススメです。短気な性格で悩んでいる人は決断力に長けている、優柔不断な人は思慮深いと考えることもできます。
つまり、自分の短所が長所に思えてくるのです。
さらに、対人関係を良好に保つためにも役立ちます。どの世界にも苦手意識を持つ人は存在するでしょう。
しかし、相手の長所を見つけることによって、打ち解けて話し合える関係を築いていけます。
そのため、外部だけでなく職場内でも活用できる大変有効な方法です。
☆リフレーミングのステップ
リフレーミングは、出来事の特定・解釈を変える質問・感じ方の確認という、三段階のステップで行います。
まず、自分が幸せな状態ではない出来事を決めます。
それに対して二種類の質問を行います。
具体的には、プラスの意味を見出す質問と、状況を変えて能力の発揮につなげる質問になります。
その上で、気持ちが楽になったかを確認します。
また、考え方を変えることで行動できそうかを問うことも大切なポイントです。
これらの方法でリフレーミングした結果、自分が抱える悩みが変わらないときは、別の視点を試すことをオススメします。
自分だけで行うのではなく、信頼できる人に協力を得る方法もあります。
リフレーミングの具体例をご紹介しましょう。
他人の顔色が気になり臆病になった人がいました。
その人が受けた幼少期の厳しいしつけが原因ですが、それを繊細な感覚の持ち主だと捉えることにより、過去の経験がプラスに変わります。
また、会社組織の中では役職はつきものですが、相手の役職によって接し方を変える人もいました。
しかし、上下関係を度外視することにより、相手と良好な関係を築く結果に結び付いています。
このような具体例からも、自分の既成概念を変えられることがリフレーミングの大きなメリットだといえますね。
☆オススメの本の紹介
リフレーミングに役立つオススメの本は数多く出版されています。
ビジネスだけでなく、日常のあらゆるシーンの有効活用をオススメします。
ビジネスシーンでは『ネガポ辞典―ネガティブな言葉をポジティブに変換』(ネガポ辞典制作委員会著)がオススメです。
こちらの本には共感や苦笑いできる内容が多く、お気軽に読める本として注目されています。
また、『悩まない!技術人生を変えるリフレーミング思考』(堀 公俊著)、
『リフレーミング―心理的枠組みの変換をもたらすもの』(リチャード・バンドラー著、ジョン・グリンダー著、吉本 武史翻訳、越川 弘吉翻訳)
などもオススメです。