子育てで実践しよう!アドラー心理学の「勇気づけ」

多くの育児書や教育の現場で「褒めて伸ばす」というアドバイスがよく聞かれます。

しかし、なかには褒めても叱っても、子育てがうまくいかない、と悩んでいるお母さんも多いのではないでしょうか。

アドラー心理学の「勇気づけ」の教育法は、「褒めて伸ばす」とは違った方法で子供たちの、可能性を大きく引き出すものです。

今回は、その「勇気づけ」についてわかりやすく紹介していきます。

 

☆褒めるのとは違う?勇気づけって何?

 

例えば、おもちゃを上手に片づけられたわが子に対して「偉いね!ちゃんと片づけられたね」と声かけすることを褒めるといいます。

褒めることで子供は笑顔になり、お母さんがいるときには、またお片づけをしてくれることもあるでしょう。

しかし、今度はお父さんと遊んだとき、お友達と遊んだときに同じように片づけられるかというと、それは定かではありません。

お母さんに褒められるというご褒美がほしくて、片づけていた側面があるからです。

どちらかというとそれは、自主的ではなく、受け身の行動といえます。

また、時に褒めるという行為は、上手にできたときは褒める、できなかったときはダメという評価を下していることにもつながります。

常に評価を受ける子供にとってはたいへん息苦しいことでもあるのです。

それに対し、勇気づけの場合、子供が上手に片づけをしてくれたら「ありがとう、お母さんとっても嬉しいわ」という声かけになります。

子供に評価を下すのではなく、同じ目線に立って共感し寄り添うことなのです。

友人に伝えるように、ありがとうと感謝を示す表現が、子供たちへの勇気づけになります。

褒めるが縦の関係なら、勇気づけは横の関係といえるでしょう。

 

☆勇気づけをすると自発性が育つ

 

このような勇気づけの言葉をかけられることで、子供たちは人の役に立てているという喜びを感じるようになります。

「ありがとう、本当に助かるわ」と感謝されることで、誰も見ていなくても、誰も褒めてくれなくても自発的に行動できるようになっていくのです。

これは、小学生、中学生、そして大人になってからも積極的に物事に取り組む気持ちへとつながっていくでしょう。

また、勇気づけを行うことで「困難なことを乗り越える活力をつけること」ができます。

周囲に「感謝された」という経験が、「周囲に貢献できた」という気持ちにつながり、活力のある子供へと成長していくと考えられます。

 

☆勇気づけをすると自己肯定感が育つ

 

勇気づけは横の関係を意識することで毎日の声かけも大きく変わってきます。

「元気に帰ってきてくれてありがとう」「ごはんをたくさん食べてくれてお母さん嬉しい」などという感謝の気持ちを表す言葉が自然と出てくるようになるでしょう。

また、ポジティブに転換していくことも、勇気づけになります。

なかなか片づけられないお子さんなら、「だらしない子」ではなく「おおらかな子」、「わがままな子」ではなく「きちんと自己主張ができる子」などと転換していくことで長所を認めてあげることにもつながるでしょう。

そのような中で、子供は、「自分のことを本当に見てくれている」「どんな時も認めてくれる」と感じるようになっていきます。

それは生きていくうえで非常に重要な自己肯定感を育てることにつながるのです。

子供にとって必要なのは、褒め言葉というご褒美や、常に評価されているという圧迫感でもなく、自分は認められているという自己肯定感だといえるでしょう。

問題行動を起こす子供たちの動機のほとんどは、「認めてもらいたい」という感情からくるものだといわれています。

だからこそ縦の関係を取り払い、勇気づけを行う中でしっかりとした自己肯定感を育てていきたいものです。