アドラー心理学が分かる3大名言とは

仕事や人間関係の悩みに解決のヒントを与えてくれるアドラー心理学は、近年、その価値が評価され、多くの書籍や雑誌の特集が出ています。

ここでは、そんなアドラー心理学から3つの名言を引用し、その教えの一部をご紹介したいと思います。

 

☆『ほめるのではなく感謝を伝える』

 

まず、「ほめる」ことと「感謝を伝える」ことはどう違うのでしょうか?

例えば、誰かに頼んでいた仕事をやってもらったとき、「よくできているね」と評価することが「ほめる」という行為です。

一方、「助かったよ、ありがとう」と気持ちを表現するのは「感謝を伝える」という行為になります。

アドラー心理学では、人から信頼を得ようとするとき、何かをしてもらった後で「ほめる」よりも「感謝を伝える」ことが有効だと述べています。

なぜなら、「ほめる」ということは、相手の行動や能力を値踏みする行為にもなりえるので、上から目線を感じさせる場合があります。

また、「ほめる」ということは、予想していた以上の成果を相手があげたということですから、暗に、最初は相手に期待をしていなかったとほのめかしてしまいます。

すると、信頼を得るどころか反感を買ってしまう可能性もあります。

逆に、「感謝を伝える」ときは、相手に対して自分が対等の関係だと表明している状態にあります。

部下や子供に「感謝を伝える」と、彼らはあなたから対等に扱われていると感じ、信頼を置くようになってくれるのです。

誰かを成長させようとするなら、ただほめるのではなく、相手の行動に感謝の気持ちを持つところから始めましょう。

人の上に立つ立場になり、どう振舞えばいいか分からない、そんな人にこそ贈りたい名言です。

 

☆『感情で人を動かそうとするのは、幼稚である』

 

あなたの周りに、すぐに怒鳴ったり、きつい言葉を投げかけたりして人を動かそうとしている人はいませんか?

また、あなた自身は会社や家庭でそのような振る舞いをしていないでしょうか?

アドラー心理学では、感情で人を動かそうとする人は内面的に幼稚であると結論づけています。

生まれたばかりの赤ん坊は、「泣く」ことによって自分の意志を伝えようとします。

おなかが減っても、眠たくても、「泣く」以外に表現方法を知らないからですが、大人になってもまるで赤ちゃんのように、感情でしか人と接することができない人は、精神的に赤ちゃんの頃から成長していないのです。

子供の頃であれば、それで周りの大人たちがどうにかしてくれていたでしょう。

しかし、大人になると自分の要求が何でもかんでも通るわけではありません。

そこで、必要になるのは理性的な話し合いであり、赤ちゃんのように感情をぶつけるだけでは、人の心は動かせないのです。

もしも、あなたが押し寄せる感情に飲み込まれそうになったときは、この名言を思い出して冷静に対処してみてください。

 

☆『問題の原因よりも大切なのは、解決策』

 

仕事や家庭で何かトラブルが起きたとしましょう。

そうしたときに、我々はどうしてそんなことが起こったのか、原因を追究します。

原因が分からなければ、問題が再発する可能性があると考えるからです。

しかし、原因の追究に時間をかけすぎてしまって、より大切なものを忘れてしまってはいけません。

そう、トラブルが起きたときに必要なのは、事態を解決することなのであり、原因を追究するのも、その過程の一部でしかないのです。

この二つが逆転すると、無意味な責任の追及や、自分を責めて気分が落ち込むという状態が生まれてしまいます。

しかし、問題を解決するという意識を最優先に置いていれば、個人を必要以上に責めたてたり、自己嫌悪に陥ったりすることはありません。

原因とは過去に起こったこと。そして、過去はどんなことをしても変えることができません。しかし、解決とは未来の行動です。

未来であれば、あなたの動き次第でいくらでも良い方向に正すことができます。

常に未来のほうを向いて思考しなければいけないとアドラーはこの名言で教えてくれるのです。

名言とは、名言と呼ばれるだけの実用性を含んでいるからこそ語り継がれているのですね。