日々の生活の中で物事が思うように進まないと感じられたり、どうすればよいのか分からないと悩んだりすることがあるのではないでしょうか。
そんなときの対処法や上手なやり過ごし方が分かると気分が落ち着き、和らぐものですよね。
ここでは、困ったときに役立つアドラー心理学の名言集を恋愛・仕事・子育ての各分野でご紹介していきます。
☆恋愛で上手くいかないときに
恋愛中は、相手と離れている間に不安な気持ちが起こったり、相手の態度に疑念を抱いたりすることがあるかもしれません。
そんなときには、“「信用」するのではなく「信頼」するのだ。「信頼」とは裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じるのである。“というアドラーの名言が役立ちます。
損得勘定を抜きにして相手を信頼するのは難しいことですが、相手をまるごと信頼することで新たに見えてくることもあるのではないでしょうか。
また、恋愛ではお付き合いが長くなるにつれて相手の欠点が目につくことがあるかもしれません。
アドラーは、“自分の不完全さを認め、受け容れなさい。相手の不完全さを認め、許しなさい。“として、相手の不完全さを受け入れて許すことをすすめています。
人間にはそれぞれ不完全なところがあり、それをお互い認めて許しあうことで恋愛関係も安定するということでしょう。
さらに、結婚生活を送る上で参考にしたいのが、“結婚は「相手が間違っている」「相手を教育する」と思っていては失敗する。「相互に与えあう」平等な関係でないと失敗する。“という名言です。
自分が正しいという考えのもとで一方的に相手にアプローチしてもうまくいかない、お互いに尊重して与え合うやり取りがあって初めて成長していけるということなのですね。
恋愛をうまく進展させるには、お互いを尊重して信頼することがポイントになりそうです。
☆仕事にやる気がでないときに
仕事の内容が自分に合わないのではないかと感じられたり、日々のルーチンワークにやりがいが感じられなくなったりした経験をお持ちの方がいるかもしれません。
仕事は1日の生活の中でも大きなウエイトを占めていますので、モチベーションが上がらないのはつらいものですよね。
そんなときには“「やる気がなくなった」のではない。 「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。 「変われない」のではない。 「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。“というアドラーの名言を参考にしてみてはいかがでしょう。
アドラーの説では、仕事のモチベーションが上がらない、やる気が出ないということは自分で決断しているということになります。
変わろうと決断したところから何か変化が起きてくるのかもしれませんね。
また、仕事では複雑な人間関係で悩むこともあるものです。
人間関係の悩みは仕事を続けていく上でつらいものですから、上手な心の持ちようが知りたいという方も多いのではないでしょうか。
アドラーは、“陰口を言われても、嫌われても、あなたが気にすることはない。「相手があなたをどう感じるか」は相手の課題なのだから。“として、人に嫌われることは、嫌っている人自身の問題なので気にする必要はないとしています。
嫌われることが自分の問題ではないと感じられれば、気持ちが軽くなるのではないでしょうか。
さらに、一生懸命努力しているのに周囲からほめてもらえないと感じるときには、”ほめるのは上から目線。感謝は横から目線。新入社員が社長をほめることはない。“という名言を思い出してみてはいかがでしょう。
地道な努力は周囲からの感謝につながり、長い目で見ると大きな成果に結びつく可能性があります。
☆子育てに迷ったときに
常に冷静な気持ちで子どもと向き合っているつもりでも、目の前の出来事につい感情的になって子供に声を上げた経験がある方も多いのではないでしょうか。
子育て中には想定外のことがたびたび起きるものですが、そんなときに“子供は感情でしか大人を支配できない。大人になってからも感情を使って人を動かそうとするのは、幼稚である“というアドラーの名言を思い出してみてはいかがでしょう。
この言葉を思い出せば、大声を上げたり手を上げたりすることを思いとどまれるのではないでしょうか。
さらに、“人の育て方に迷った時は「この体験を通じて相手は何を学ぶだろうか?」と考える。“という名言は、子供との関わり方のヒントになると考えられます。
子供が何か失敗したとき、約束を守れなかったときなどに、どのように声をかければ次に活かすことができるか、親の力量が問われることになりそうです。
また、日々を忙しく過ごしているとつい忘れてしまいそうなことですが、“子供にとって家族は「世界そのもの」であり、親から愛されなければ生きていけない。そのための命がけの戦略が、そのまま性格の形成につながるのだ“という名言は、一人の人間を育てる責任の重さとやりがいに改めて気づかせてくれそうです。
親としての向き合い方は人それぞれ違っていても、精一杯の愛情を注いで子供に向き合うことが、社会に巣立ってい力となることでしょう。