アドラー心理学入門としておススメの3冊

近年、ビジネスや教育の指南書の中で頻繁に目にするようになった「アドラー心理学」。

これはオーストリアの心理学者、アルフレッド・アドラーと彼の後継者たちによってその理論が体系化されていった学問です。

アドラーはユングやフロイトと並ぶ心理学の巨頭ですが、これまで日本ではあまり紹介されてこなかったため、「最近初めて知った」という人も少なくないのではないでしょうか。

今回はそんな人でも読みやすい、アドラー心理学の入門書をご紹介します。

 

☆『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健

 

2013年に出版され、アドラー心理学ブームの火付け役となった書籍です。

2015年にはビジネス書ランキング年間1位を獲得し、日本のお隣・韓国でも人気に火がつき一大ブームを巻き起こしました。

著者の岸見一郎氏は日本のアドラー心理学研究の第一人者で、1999年に初めて日本にアドラー心理学を紹介した心理学者です。

そして古賀史健氏は岸見氏の著作を読みアドラー心理学に心酔し、より多くの人にその理論や考え方を広めたいという思いでこの本の出版が決まりました。

内容は“青年”と“哲学者”の対話形式で書き進められており、青年の抱える様々な悩みに対して、哲学者がアドラー心理学的見地からその対処法や具体的実行策について解説していきます。

これはまさに著者の古賀氏(青年)と岸見氏(哲学者)の問答をそのまま本にしたような形式で、読者が抱えるであろう様々な疑問を解消しながら内容が進んでいきます。

「アドラー心理学とは」といったような学術的な内容というより、それを実生活にどのように活用していくのか、という点が強調されている内容ですので、今まさに悩みを抱える人にオススメできる本と言えるでしょう。

 

☆『人生に革命が起きる100の言葉』小倉広

 

「共同体感覚」「目的論」「劣等感と劣等コンプレックス」など、アドラー心理学には様々なエッセンスがあり、それらをうまく利用して人が幸福を手に入れるためには何が必要で何が不必要か、ということが示されています。

例えば、「今の自分を認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれる」という彼の有名な言葉があります。

自分に自信がなくて人の輪に溶け込めない、という人は自分の中で勝手に作り上げた「完璧な自分」に振り回されてはいませんか?

人それぞれ考え方や価値観が違い、誰の目から見ても「完璧!」なんて人はまずいません。

自分では短所だと感じていたことでも人から見れば長所に見える、なんてこともあるかもしれません。

大事なことは自分の中の「不完全さ」を受け入れ、その不完全な自分でもできることを考えていくことです。

このように、アドラーの遺した言葉にはパワーがあり、アドラー心理学を実践する上で大きなヒントになります。

本書では彼の言葉と、それに対して著者が自身の経験から学んだ解説が加えられています。

アドラー心理学をわかりやすく噛み砕いた内容ですので、入門書にうってつけの本です。

 

☆『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』岩井俊憲

 

日本能率協会マネジメントセンターの「マンガでやさしくわかる」シリーズでは様々なトピックが取り扱われていますが、アドラー心理学の解説マンガも出版されています。

内容はマンガ編と解説編(文章)の2つに分かれており、普段活字を読まないという人でもとっつきやすい内容になっています。

物語の主人公は老舗の洋菓子チェーンに勤める28歳のOL、前島由香里。

負けず嫌い、完璧主義な彼女はエリアマネージャーに抜擢されるものの、思うようにいかず悩みを抱えて疲弊しています。

そんな由香里の前にある日突然アドラーの幽霊が現れ、様々な助言をもらって彼女は次第に自分の考え方を変えていきます。

字ではなく絵でストーリーが展開していくのでイメージがつきやすく、「仕事に悩む現代人」という部分で共感しやすい人もいることでしょう。

マンガですが、アドラー心理学の概要が網羅されており、「アドラー心理学とは」という全体像を掴むにはオススメの一冊です。