子育てに悩んだらアドラー心理学の本で答えを見つけよう!

2013年に出版された関連書籍をきっかけに、日本で一大ブームとなっているアドラー心理学。

ユング、フロイトと並ぶ20世紀の精神心理学の巨頭、アルフレッド・アドラーと彼の弟子たちによって完成された理論で、日常生活の様々な場面で応用できるとあって注目を集めています。

ビジネス本としてカテゴライズされる関連書籍が多く、ビジネスマン向けの内容かと思われがちですが、実は教育や育児の現場でも役に立てることのできる理論です。

今回は、子育てに悩む人にこそ読んで欲しいアドラー心理学の本をご紹介します。

 

☆『アドラー心理学で子どものやる気を引き出す本』星一郎

 

著者の星一郎氏は東京学芸大学卒業後、都立病院での勤務や精神医学研究所の研究員を経て、現在は子育てボランティア団体の代表を務めています。

臨床心理学の立場から、親と子がより分かり合うためにアドラー心理学を子育てにどのように応用していくべきかを詳しく解説しています。

例えば、本書の中で著者は「絶対~」「いつも~」などの“決め付け言葉”を使うべきではないと主張しています。

「いつもはお手伝いしてくれるのに、どうして?」というときの“いつも”は、親の中で理想化された姿に過ぎません。

このような考え方をしていると現実の、目の前にいる子供をありのまま受け止めるのではなく、自分の中で「こうあるべき」と膨らんだイメージを通してしか見えなくなってしまいます。

すると子供は親の理想に応えようと四苦八苦しますから、自分自身の意志によってではなく親の意志によって人格が形成されていくことになってしまいます。

そうではなく、本当の意味で本人の“やる気”を引き出すためにはどのようなことが必要なのか。

この本では実践の場で活用できるポイントがわかりやすくまとめてあります。

 

☆『イライラしないママになれる本 子育てがラクになるアドラーの教え』野口 勢津子、 岩井 俊憲

 

叱っても怒鳴りつけても子供が言う事を全く聞いてくれない・・・この本は、そんな悩みを抱える人にオススメの一冊です。

著者の野口勢津子氏は、自身が2人の男の子を育てる際、子供たちをガミガミ叱りつけ常にイライラしていたという経験を持ちます。

しかしアドラー心理学に出会ったことで考え方が大きく変わり、クヨクヨ悩まなくなりストレスが減ったのだそうです。

本の第1章ではそんな野口氏の山あり谷ありの子育ての様子をうかがい知ることができ、「わかるわかる」と思わず共感してしまう人もいることでしょう。

時には夫婦の危機も訪れるほどその子育ては波乱万丈でしたが、アドラー心理学に触れた野口氏にとってそれは「失敗」ではなく、単なる「過渡期」にしか過ぎない、と監修の岩井俊憲氏は解説しています。

「うまくいかなくてもいい」、というのはアドラーの言う「不完全な自分を受け入れる勇気」に通じます。

どうしようもない状況に陥ったとき、「私の何がいけなかったのか」「どうしてこうなったのか」とウジウジ考えてしまうとネガティブな感情のループからはなかなか抜け出せなくなってしまいます。

そんなとき「不完全である勇気」が持てれば、現実を受け止めまずは自分のできることからやっていこう、という思考の切り替えができるのではないかと本書の中では解説されています。

 

☆『アドラー子育て・親育て 育自の教科書―父母が学べば、子どもは伸びる』熊野英一

 

アドラーの提示する様々な理論は、より実践的で実生活に応用しやすいとは言いますが、すぐに行動に移すのが難しいと感じる人もいることでしょう。

また、アドラー心理学的テクニックをいろいろやってみたもののうまくいかない・・・という人もいるかもしれません。

そんな人はこの本を読めば、問題解決のヒントを得られるのではないでしょうか。

著者の熊野英一氏は、保育サービス会社で保育施設の立ち上げや運営、ベビーシッター事業に従事していたという経歴を持ちます。

その経験の中からアドラー心理学を実践する上での難しさを学び、より易しく、誰にでも伝わりやすい解説本を目指して出版されたのがこの本です。

本の中ではアドラーの掲げる「幸せになるための3つの要素」を中心に、より具体的な内容にスポットを当てながら新しい子育ての価値観を提案しています。